Vol.29
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水郷大洲に息づく川文化と城下町を巡る御神幸行列
江戸時代から続く大洲藩総鎮守八幡神社の御神幸行列。先頭をいく御長柄の列は太鼓のリズムに合わせ独特の歩調で進む
大洲市内を貫流する愛媛県最大の河川「肱川」は古来より洪水の多い暴れ川ですが、流域の人々は肱川と上手く共生してきました。人々の知恵と工夫や、肱川の恵みによって育まれてきた伝統的な風習や行事は、四季の風物詩となって独特の景観を生み出し、大洲ならではの川文化として息づいています。また、肱川中流域に築かれた大洲城とその周囲に形成された城下町には、かつての城下町の面影が色濃く残っており、江戸期の町割りや明治・大正期の町並みが残されています。この町並みを舞台に巡行する八幡神社の御神幸行列の光景は、城下町ならではの歴史を感じさせてくれます。