Vol.31
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醤油醸造の発祥の地 紀州湯浅
醤油の香り漂う町並み(湯浅町湯浅伝統的建造物群保存地区)。
湯浅町は、古くから水陸交通の要衝であり、熊野古道の宿場として栄えてきました。近世には醤油醸造が盛んとなり、みかんの栽培やイワシを獲る漁業も大いに発達しました。現在も、熊野古道には多くの人々の往来があり、重要伝統的建造物群保存地区に選定された町並みには醤油醸造の伝統が薫っています。地域の祭礼、段々畑での農作業、漁業の営み、土豪湯浅氏の一族である明恵上人への祈りといった歴史的な活動が各所で見られ、豊かな自然と、先人たちから受け継いだ文化は、このまち固有の歴史的風致を彩っています。