Vol.29
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時のミュージアム・尾道
足利氏とゆかりの深い浄土寺に奉納される「吉和太鼓踊り」。多宝塔前で太鼓などを鳴らしながら、勇壮に踊る
尾道は、近畿から九州、日本海沿岸部、そして朝鮮半島や中国へ続く海上交通の要衝として、特に中世以降、瀬戸内地域の有力な港町として栄えてきました。尾道旧市街地には、中世から近世にかけての寺社をはじめとした建造物が数多く残り、これら歴史的建造物や街並みを舞台に、太鼓おどりや天神祭、ベッチャー祭などが営まれています。また、内陸部から島しょ部に広がる市域の中では、坂のまち、多島美の瀬戸内海といったそれぞれの地域の環境・景観を背景に、歴史的建造物と一体となって、神楽や鉦(かね)太鼓おどりなどが各地で営まれ、尾道市固有の歴史的風致を形成しています。